動物病院さんによってだとは思いますが、入院中の患者さんの投薬や来院された患者さんの投薬のために愛玩動物看護師が注射薬を用意しておくなんてことは少なくはないと思います。
準備をしているという病院さんでは先生から
「△△を○○ml吸って用意しといて」
なんて指示が出ているはずです。
さらにベテランの愛玩動物看護師さんともなると
「体重●キロで△△用意しておいて」
という指示だけで必要な量を用意することができちゃうなんてこともあるのではないでしょうか(・∀・)?
しかしその投与量の計算方法、
実は正しく理解できていない人が多いのです。汗
そこで今回は注射薬における投与量の計算方法を正しくご紹介していきます!!
正しく理解できていなかったという人は今日から直していきましょう(^O^)/
投与量=○○ml/kgで覚えてない?
冒頭でお伝えした
「実は正しく理解できていない人」とは、
投与量=○○ml/kg
で覚えている人のことなのですΣ(・ω・ノ)ノ!
きっとベテランVNさんでもこの方法で覚えているという方も結構多いのではないでしょうか?
しかし、この「投与量=○○ml/kg」という覚え方で計算しても正しい覚え方で計算しても答えは一緒になります!!
ではなぜこの覚え方では正しく理解できていない人になってしまうのでしょうか?
薬の規格が変更になったら対応できない
例えば薬剤Aという薬の『投与量を0.1ml/kg』で覚えていたとします。
①この薬剤Aはいつもは2mlで溶解し使用していましたが今回は誤って5mlで溶解してしまいました。
さぁこの時この薬はどのくらい準備すればよいでしょうか?
②他にも普段頼んでいる製薬会社の薬剤Aが在庫切れのため他の製薬会社の薬剤Aを使うことになりました。
さぁこの時この薬はどのくらい準備すればよいでしょうか?
実は「投与量=○○ml/kg」で覚えてしまっているとこのような薬の規格が変わってしまった時にすぐに対応できなくなってしまうのです(`・ω・´)
先生に確認をすればよい話かもしれませんが、変化にも対応することができればカッコいいですよね(=゚ω゚)ノ✨
投与量の変更に対応できない
薬剤には投与量の範囲が決められています。
先生によっては好みや慣れ親しんだ投与量があるので「投与量=○○ml/kg」で覚えてしまっていると、先生や病院が変わった場合に対応ができなくなってしまうことがあります。
さらには投与量の範囲で症状によって量を調節したりすることもあるため上記と同様に上手く対応ができなくなってしまうのです。汗
正しく理解さえしておけばそんな時でもかっこよく対応することができてしまうのです!
転職をしたら対応できない
もしもあなたが転職を考えているのであれば尚更正しく理解しておく必要があります!
病院が変われば薬の種類も変わってきますし、もちろん先生も変わるため投与量も違うかもしれません。
それに、正しく理解していることをアピールすることができれば
『この人できる人だな!?』
なんて思ってもらえるかもしれません(`・ω・´)!
正しく覚えよう!!
では正しい覚え方はどのような方法かというと…
投与量=○○mg/kg
この形で理解し覚えておくことです(=゚ω゚)ノ!!
ではこの形で覚えることのメリットをご紹介します。
様々な変化に対応可能!
薬剤にはそれぞれ容量が記載されています。
例えば…
- 1アンプル中に薬剤Bとして20mg(20mg/2ml)
- 1バイアル中に薬剤Cが1g(5mlで溶解してから使用)
このような形で
①容器の中に容量はどのくらい入っているのか(例:1アンプル2ml、5mlで溶解)
②さらにその中に薬剤がどのくらい含有されているのか(例:薬剤Bとして20mg)
が必ず記載されています。
この2つの情報があれば投与量を計算することができるのです!
どんな薬でも準備することができるようになりますし、これまで使っていた薬の容量が変わってしまったとしてもすぐに対応することができます(=゚ω゚)ノ
すごい人感が出せる!
先生に投与量を確認する時でも
「○○mg/kgだから△△ml用意すればいいですか?」
という具合に確認をしてから用意することができれば先生としても確認がしやすいですし、なんといっても”こいつわかってるな”と思ってもらえるはずです(`・ω・´)!
例えば転職を考えている方や転職したばかりの方であれば、この確認ができれば”やるなこいつ”と思われるでしょう(・∀・)w
理論さえ覚えていれば○○ml/kgでもOK!
ここまでは○○mg/kgで投与量を覚えましょうと言ってきましたが、実際に仕事中は○○ml/kgで計算して準備しても構いません!!
「おいおい、さっきまでと言ってること違うじゃん!!」
と言われてしまいそうですが、これにも理由があります(=゚ω゚)ノ
それは「なぜ○○ml/kgになるのか」を理解できていれば良いということです。
例えば200mg/1mlのアンプルに入っている薬剤Aを20mg/kgで投与するとします。
その場合、薬剤Aは0.1ml/kgで投与することになります。
そのため○○ml/kgで計算したほうが結局は早く準備することができてしまいます(・ω・)ノ
だから実際の仕事中には○○ml/kgで覚えておき、準備するでも良いのですが、○○ml/kgという簡易の式を導くためには、投与量○○mg/kgで△△mg/mlのアンプルに入った薬剤を使用した場合という条件が必要ということは必ず覚えておきましょう!!
投与前にはダブルチェックを!
動物看護師の職域はグレーな部分が非常に多く、動物看護師がどこまでやるかは各病院さんによってさまざまだと思います。
そこで注意が必要なのは必ずダブルチェックをするようにしましょうということです!!
病院さんいよっては投薬なども動物看護師が行っている場合もありますが、基本的には法律上は獣医師の職域になります。
動物看護師が準備しておいた薬であればミスを防ぐためにも
- 薬剤名
- 投与量(○○mg/kg)
- 準備した量(△△ml)
を先生に伝え、ダブルチェックをしてもらった上で投薬することをおススメします。
計算ミスや患者間違えがあった場合、薬剤によっては取り返しのつかないことになってしまいます。汗
(※もちろんどんな薬剤でも投与量間違えや誤投与はあってはなりません!!)
計算に慣れれば国試対策にも!?
○○mg/kgで投与量を計算すると割り算やmgとμgの単位変換などが必要となるためややこしく、苦手意識を持っている方も多いと思います💦
しかし、愛玩動物看護師の国家試験にはような単位変換の必要な計算問題というのは必須です!
その時までにこの計算方法に慣れておけばきっと試験対策としても有効なはずです!
もしもこの辺の問題が苦手だなと思われる方は是非今のうちから計算問題に慣れるためにも○○mg/kgでの投与量計算を覚えておきましょう(゚∀゚)!
まとめ
愛玩動物看護師の国試はまだ先ではあります。
しかし1年なんて過ぎてしまえばあっという間ですし、繁忙期などでは自主学習の時間をとるのも大変だったりします💦
だからこそ早めに国試対策として、さらには動物看護師としてのスキルアップのためにも投与量=○○mg/kgで覚えて普段の仕事にも活用していきましょう(^O^)/
さらに転職を検討されている方は就職に有利になるかもしれませんし、少なからずこの理屈を理解していれば「こいつなかなかやるな」とは思ってもらえるはずです(=゚ω゚)ノ
これを覚えることでメリットはたくさんあってもデメリットはありませんので是非覚えるようにしましょう!!
それでは!
See you next time!!(●^o^●)